今朝起きての感想 かな?

昔のことを思い出すことが多いのだが、書くのは憚られる。というのも、 思い出したことを書こうとすると、嘘が混じるような気がする。本人は、嘘を言いたいわけではないのだが、自然に混じる。その嘘は大体自己正当化の匂いがする。 理由を考えてみるに、思…

ちょっと休憩

ギボンの『ローマ帝国衰亡史』を読もうと思ったのは;昔、探しても、高くて手が出なかったので諦めていたのでしたが、そのことを、数十年ぶりに思い出し、今は便利なツール、ネットで探したら、ずいぶん安価で手に入ることが分かって、読む気になったのでし…

『荘子』雑篇 第三十二 列御寇篇より

【人間をだめにする最大のことは、自分の徳を徳として意識する心を持つこと、そして心のなかで外にひかれる目をもつことである。心がそうした目を持ったとなると、心のなかで外物を見ることになる。心のなかで外物を見ていると、つまりは外物が心に入ってく…

『荘子』雑篇 第二十五 則陽篇 より

【魏の君である瑩は斉の君である田侯の牟と盟約を結んでいたが、田侯の牟はその盟約を破ったので、魏の瑩は怒って、刺客をさしむけて田侯を暗殺しようとした。魏の将軍であった公孫衍は、そのことを聞くと恥ずかしく思って、こう申し上げた。 「殿さまは大国…

『荘子』雑篇 第二十四 徐無鬼篇 より

【智謀の士は、思慮をはたらかせる必要があるような変わった事件がないと楽しまないし、弁舌の士は、議論をよぶきっかけになることがないと楽しまないものだ。また他人のあらさがしをして明察をほこる人物は、かさにかかって相手をののしるような事件がない…

『荘子』外篇  崔瞿が老子にたずねた。

外篇 第十一 在宥篇より 【「天下を治めるという人為がなくては、人の心をよくすることができないのではありませんか」 すると、老子は答えた。「お前は人の心を乱すようなまねを慎むがよい。人の心は、おさえつければ下にさがり、おだてれば上にあがるもの…

『荘子』について

今回、ずいぶん時間をかけて、本文を読む機会があった。 それで、森三樹三郎さんが〈あとがき〉で、内篇と外・雑篇の関係を、仏教の、直弟子たちの小乗仏教と、のちの大乗仏教の関係に準えているのを読んで、ある意味納得する。 荘子(第一二篇)とその弟子…

『荘子』第二 斉物論篇 より 4

【詭弁学派のうちには、まず指という個物の存在を認めたあとで、指が指でないことを論証しようとするものがある。しかしそれは、最初から指という個物を越えた一般者から出発して、そのあとで指が指でないことを論証するのには及ばない。 また、まず馬という…

『荘子』第二 斉物論篇 より 3

【さて、ことばというものは、口から吹きだす単なる音ではない。ことばを口からだすものは、何事かをいおうとするのである。ただ、そのいおうとする内容が、人によって異なり、一定しないところに問題がある。 もしことばの内容が一定しないままに発言したと…

『荘子』第二 斉物論篇 より 2

少し別の角度から考え続ける。 【ひとたび人間としての形を受けた以上は、これを滅ぼすことなく、命の果てる日まで待つほかはない。それにもかかわらず、世の人は、あるいは物に逆らいつつ、あるいは物になびき従いつつ、その人生を駆け足のように走り抜け、…

『荘子』第二 斉物論篇 より

【大木の洞穴が、その形に応じて、さまざまな音をたてるように、人間の心もまた、そのありかたに応じて、喜怒哀楽さまざまにゆれ動く。 大知のあるものは、ゆうゆうとして迫らず、小知の持ち主はこせこせとしてゆとりがない。偉大なことばは、もえさかる炎の…

心電計

冬は、少し心臓の調子が気になる。特に何かがあるというわけではないのだが・・・ それで、上記の写真のような、心電計というのを、5日間ほどつけてみることにした。 どうでもいい事と言えばどうでもいい(すべてなりゆきのおまかせ)のだが、 自分にそう言…

雑感

ボクたちは、「原因があって結果がある」という考え方に慣れている。だから、イスラエル紛争でも、ウクライナ戦争でも、能登半島の地震でも、原因は何か、と考える。 それは間違っていないだろう。しかし、当事者にとっては、突然降りかかる『天災』と『人災…

『荘子』より

【常季曰く「彼は兀者なり。しかも先生よりもさかんなり。その庸ともまた遠し。しかるがごとき者は、その心を用うるや、独りこれを如何するか」 仲尼曰く「死生もまた大なり。しかもこれとともに変ずるをえず。天地覆墜すといえども、またまさにこれとともに…

『ローマ帝国衰亡史』 6   (21日添削)

第21章は、アタナシウスという教父が中心に展開する。ボクにはもう一つ分かりにくかったのだが、というより、ほとんど分からないまま読み進んだのだ(2回読めばずいぶん違うだろうが、今はその元気がない)が、 アリウスという人(アリウス派というのは後に…

蠟梅が咲き始めて10日になるのだが 17追加

相変わらず、咲く傍から小鳥に食べられてしまう。 今年は、こういう歳なのかもしれませんね。 朝方、一輪きれいに咲いたので、適当な時間帯に(太陽が中天を過ぎてから)撮ろうと考えていたら、食べられてしまっていました。残念。 明日はなくなっているだろ…

手塚治虫アニメ『どろろ』

すいぶん昔の作品である。カラーでなく白黒。 たしか月刊誌か週刊誌に連載されて、のちにアニメが作られてテレビ放映された。 日本のアニメの草分け的作品だったろうと思う。 内容が濃いというか、これが子供向けの作品だったのだなあ、と 戦後の時代という…

(食べ物などの)好みが変わった??

木耳(きくらげ)しか食べられなくなったお坊さんの話は、以前書いたことがある。 確か、お坊さんが食いしん坊で、もうこのお坊さんの食べ物は尽きてしまっているのだが、寿命が尽きていないので、この世に送り返されて、それ以後は、死ぬまで、木耳しか食べ…

白鳥を見に行った

1月6日。この日は暦の上では寒の入り。寒い時期のはずなのだが、とても暖かかった。 それで散歩の足を延ばして、白鳥を見に行った。 この日は土曜日でもあり、結構人が出ていた。 しばらく穏やかな湖面を泳ぐ鳥たちを眺めて、帰ってきた。 赤ちゃんを抱いた…

「心を用うるは鏡の如し」

【「至人の心のはたらきは、ちょうど鏡のようなものである。去ってゆくものは去っていくままにし、来るものは来るままにまかせる。すべて形に応じて、その姿を映し、しかもこれを引きとめることがない。だからこそ、あらゆる物に応じながら、しかも自分の身…

「物と春をなす」とは?

【「完全な知恵とはどういうものかな」 孔子は答えた。「人間の境遇は千差万別で、あるいは生まれ、あるいは死に、あるいは存え、あるいは亡び、逆境に叩きのめされるかとみれば、順境に時めき、貧乏にのたうつかと見れば豊かな金と物とに恵まれる。またある…

薄影と影

【薄影が影にむかって問いかけた、「君はさきほどは歩いていたのに今は立ち止まり、さきほどは坐っていたのに今は立っている。何とまあ定まった節操のないことだね。」 影は答えた、「ボクは(自分の意思でそうしているのでなくて、)頼るところ(人間の肉体…

蠟梅が咲き始めた

今年は蠟梅が咲き始めるのが少しだけ早いような気がしていた。 この一日、夕がたに一輪咲いたのを写真に撮った。 今朝見たら、もう小鳥に食べられてしまっていた。 12月31日 1月1日 1月2日 例年のことではあるが、南天といい蠟梅と言い、小鳥に食べられてし…

年賀

『ローマ帝国衰亡史』 5

第十五章 クリスト教の進展、初代クリスト教の思想・風俗・員数及び状態 この章はなかなか勉強になりました。その中でも、ボクにとっては、特に 「異教の神々を悪魔と見る」と「偶像教に対するクリスト教徒の深甚の憎悪」 という節などが印象深い。 初代のク…

覆水盆に返らず

『ローマ帝国衰亡史』を読んでいて、この言葉を強く思う。 まあ、歴史など、歴史に限らず人間の営みには、この感想はつきもののようにも思うが。 民主制が、貴族制に変わってゆき、軍人の世界に変化し、専制主義に変わってゆく。確かに、軍人は文民に統制さ…

『ローマ帝国衰亡史』4

第一冊目が読み終わりました。 ボクは、ほとんど読まなかったのですが、『北斗の拳』(パチンコの機械ではない、漫画のほう)の舞台が、ローマの世界のように見えてしまう。 あれは、日本の戦国時代だったと思うのだが、中国と仮定しても、ローマ帝国のある…

『ローマ帝国衰亡史』3  ほか

文章はこなれていないのかも知れない。生硬な翻訳調というのであろうか。 わざとそうしているのか、今は分からない。巻数が進むにつれて文体は変わってゆくかもしれない。 ギボンは文章がうまいらしいが、いまのところ、そういう感じではない。しかし、内容…

『ローマ帝国衰亡史』 2

これから、いよいよローマ帝国の衰亡が目に見える形で始まるところに差し掛かっている。 世界の歴史の中で、最も幸せであったと思われる時期を、西欧に生まれた人に問えば、それはローマの五賢帝時代ではないか、という答えが返ってくるらしいが その五賢帝…

『ローマ帝国衰亡史』

岩波文庫 全10巻 村山勇三訳 以前、筑摩書房だったか、中野好夫さん(途中から朱牟田夏雄さんに変わった)訳の単行本を読み始めたことがあった。最後まで行けないで、確か6巻辺りで挫折してしまった。・・・全12巻ぐらいあったと思うが、箱入りであった。ず…