『回想の明治維新』

文庫本の表紙に、

「維新革命を果たした日本に魅せられて明治7年から一年半日本に滞在した亡命ロシア人革命家メーチニコフ(1838ー88)の日本回想記。維新の日本人の中に稀に見る民度の高さを発見した著者は、その謎を解くために日本史の古層に分け入ってユニークな日本人論を展開する。云々」とある。

確かに。そのとおりだなあ

 

ただ、私の興味を持ったところはすこしズレている。スターウォーズを見た時、(ずいぶん前になるが)、主人公はいろんな生き物のごった返す中で、全く一獲千金を夢見るあぶくのような輩と取引するわけだが、(辺境地帯というのはいまでもそうなのだろう)それを思い出した。

当時日本にやってきた外国人は、大半がそういう人たちであった、ということがよく分かるように書かれていて面白かった。

最後の方にこうある。

「改革活動のすべての領域で、これまで日本人はじつに大きな失敗や誤りをおかしてきた。そしておそらく今なお、同じような間違いをおかしていることだろう。だが彼らはいともたやすくそこから教訓を学び取り、二度と同じ穴に陥ることはない。過去の教訓は役立てられ、指摘された誤りは、いつでも早急に根本から正されるのだった。云々」

 

いまでもそうであってほしいですね。