今日もまた、本のこと

昨日、近くの図書館に借りていた本を返却した。カズオ・イシグロの『日の名残り

面白いのは面白いのだが、私には『種の起原』のほうが趣味に合うようで、途中まで読んで、結局読み終わらないまま、返却した。ひと月半借りていたのだが・・・

 

そして、書棚を覗いていたら、『昆虫ーー驚異の微小脳』(中公新書)という本を見つけた。そこに、人間の脳をスーパーコンピューターに例え、昆虫の脳をノートパソコンに例えている場所に出合った。そうだ!と、快哉を叫んだ。

ダーウィンの進化論を読んでいて、適者生存で、勝ち残る方が、進歩している・優れているという見方が気になっていたのだが、ノートパソコンの方が、生き残る確率はずっと高いのではないか。つまり、優れているというのは、子孫を残すのに優れているという意味で、それ以上ではない。

個というのを数に還元してしまうような議論なのだなあ・・・当たり前なのだが、ついこのことを忘れてしまって、個と混同してしまう。個は比較を絶している筈なのに、ね。

 

この、マイクロブレイン・微小脳、というのは、つい30年ほど前から研究が進んでいる分野らしいが、なかなか面白そうだ。この本も、かなり専門的なところもあるようだが、読みやすい。

高性能の脳に進化したのが人間なら、実用性を重視したのが昆虫らしい。当然、昆虫は数で圧倒している。

SF映画で、一昔前には、よく昆虫と人間の戦いが描かれたが・・・・

 

私はファーブルの本を探していて、これに出合ってしまった。面白そうなので、種の起源と並行して読み進めようと考えている。