感想

ニーチェを読んでいて、ニーチェの考え方には賛成できないところが多いが、確かにそういう考え方もあり、だなあとも思う。

ただ、でも、時の流れは逆流しないのではないか、とも思う。

 

およそニーチェの本の50年まえに、アメリカを訪れたトクヴィルが、寂しそうに、

これからは民主主義の時代だ、歴史は自由の拡大の方向に着実に進んできている。と書いている。そして、その延長上に、必ず黒人問題が大きくクローズアップされてくるだろうと、予言しているのだが。

 

明治維新のあと、西南戦争の折、平民に徴兵をして、武士集団と戦わせることが議論されたが、そのとき、百姓町人がモノの役に立つとは思えない、という意見も強硬だった。でも、刀で戦うならともかく、鉄砲だから、西洋に前例もある、ということで徴募されることになった。

 

産業革命で、世の中は大きく様変わりした。貴族階級が没落していったのは、さまざまな理由があるだろうが、鉄砲の威力は馬鹿にならないように思う。

 

ただ、世の中の変化というのは、平板に進むのではなく、一歩下がって二歩進むような、あるいは春の訪れのような、そんな感じであろうか

 

最近コロンブスの像が引き倒されたようだが・・・コロンブスが新大陸に乗り込んでから、ヨーロッパを中心に、さまざまな人種の混在が加速された。

ニーチェの時代は、すでに、それがヨーロッパ人の形成を現実の問題とするところまで進んできていたようである。それは第一次大戦の40年ほども前の事である。

 

乏しい知識を引っ張り出して、あれこれ考える。何かにしようというのではない。人に話すことも諦めている・・・舌がもつれ、言葉が喉に引っかかって出てこないのである。こうして、書いては見るが、ま、大儀である。

 

今日は、昨日散歩できなかったので、すこし歩いた。気温はさほど高くないが、湿気が多く、汗が滲む。路傍の草はずいぶん背丈が伸びている。