『フランス2月革命の日々』

トクヴィル回想録 岩波文庫

 

何年前に読んだのか・・・久しぶりに手に取った。

 

シュティフターが、フランス2月革命の影響でドイツで起こった3月革命に、最初は期待するところがあったが、やがて自由の濫用とも思える事態に失望し・・・デモクラシィーからアリストクラシーへ(反動?)と向かった・・・尊敬するゲーテは、多分に貴族的だし。といえるのかどうか

 

トクヴィルはフランスの貴族の家柄で、貴族の中で育ったのだが、『アメリカのデモクラシイ』を読むと、歴史は自由の増大へと動いており、アリストクラシーへと後戻りすることはない、と考えていたようだ。

体に染みついたのは貴族趣味だが考え方は民主主義的だったような・・・だから

実際の政治家としても、その方向で動いていたようだが・・・

長い目で見ればそうであることも、現在に即したところでは予測不能の動きをするわけで・・・振り子が右へ左へ大きく振れるような中で翻弄され・・・ナポレオン三世の即位を見て「回想録」も中断されてしまったとか(公開するつもりで書いたものではないようなので中断ということもありだろう)。

 

シュティフターの物足りないところは、現在に即したところでは人は小舟のように翻弄される、はずなのに、そこに意味を見ないような・・・。

 

大航海時代以降の世界の動きというのは、興味はあるのだが、なかなか理解が及ばない。本を読んでも、歴史家の関心の方向が違うらしく、隔靴掻痒の憾が残る。

かなり現代に近いので、一人一人が固有名詞でとらえられそうなのだが、そのためには膨大な知識が要求される・・・ああ

 

そもそも、宗教書か科学書にしか興味のなかったボクが、暇に飽かせて歴史書を読むようになったのは、ペルーで出合った「岩井半次郎氏」の影響なのだが・・・

ボクは集中的に勉強する人間ではないので、虫食いのようにあっちを少し、こっちを少しと齧り散らしているだけなのだが・・・

 

世界の歴史22『近代ヨーロッパの情熱と苦悩』(中央公論社)を読み始めたが、ボクにはすこし難しすぎるようなので、この本より30年以上まえに書かれた世界の歴史16『ヨーロッパの栄光』(河出文庫)を注文した。これでもまだ難しすぎるかもしれないが。(この本は確か以前に図書館から借りて読んだことがあるのだが・・・)

 

概観するのは、分かりやすいところもあるが、ボクのような知識のないものには取りつく島がないようなところもある。しばらくたってから読むと少しだけ理解が進んでいるということもある。

 

・・・・・・・

 

アッチをつつきこっちを突いていても、それらの知識が頭の中で整理されればいいのだが、何か近頃は前の事を忘れてしまい・・・そのことも忘れていることが増えてきたようで・・・先日は、既に手元にある本を忘れていて、また注文してしまった。

・・・同じ本を2冊並べて見ていて、ちょっと考え込んでしまいましたね。

 

ザルのような頭になってきたかな???

(でも、しかたないよね。どうしようもないことだから)