司馬遼太郎対話選集 5
のなかの、「日本人とリアリズム」山本七平さんとの対話を読んだ。
あまり盛り上がらないような・・・編集者が結構口をはさんでいる。
ボクは若い時に山本七平さんの本はずいぶん読んだ。それにたいして、
司馬さんの本はあまり読んだことがなかった。
このかみ合わない雰囲気は何となく分かる。それはそれとして、面白い。二人の言っていることに賛成するとかしないとかではなく、まあ、懐かしい
かみ合う必要は別にないだろう・・・しかし、対話というのは、キャッチボールのようなものだから、二人がそれなりに努力はしているのだろう。
面白かった一例
【それにしても、何かイデオロギーというものを信用しないという面があるんじゃないですか、日本人全体に。
というのは、本当にイデオロギーを主張してきまして、社会がかわりそうになるとあわててそっちを引っこめる。・・・】p279
この辺の対話はなかなか面白かった。・・・自民党が多数になり、憲法改正が議論されるかと思っていた(安倍さんの思いでしたからね)ら・・・急にそれを議論したくなくなってきたようで・・・どこに行ってしまったのか、とか。50年前とまったく同じかなあ、と。「空気」ですかね
この本は、ドナルド・キーンさんとの対話が主だろうと思うが・・・そちらはまだ読んでいない。