『世界システム論講義』

副題 ヨーロッパと近代世界

ちくま学芸文庫 著者 川北稔

 

読み始めたばかりである。平易な文章で読みやすい。

なんとなく、梅棹忠夫さんを思い出した。

 

最初に、第9章 奴隷貿易の展開 を読んで、今は最初に戻って、初めから読みだした。目次を見ていて、ウィリアムズ・テーゼという言葉があったので、そこから読み始めたのである。

 

エリック・ウィリアムズには世界システムという考えはあったかどうか分からないが、明らかに、イギリスの中には奴隷制を打ち破る理由はない、それは資本主義の展開の中にあり、資本主義は一国の内部に留まることではない、というような考えがあり、資本主義は、奴隷貿易で資本を蓄積したことから開花し、産業革命をへて、やがて奴隷制を打破する方向へ展開した、と見ている。だから、世界システムという考えに発展していく途中だったのかもしれない。

 

世界システムという言葉から、プレートテクトニクスを連想してしまった。

戦後は、生態史観と言い、世界システムと言い、プレートテクトニクスといい、かなり鳥瞰的な考え方が流行したのかも知れない。・・・

確かに、世界大戦ののち、世界が狭くなっていることに、誰もが気づいたのかも。

 

・・・・・

 

昨日昼過ぎから雪になり、今朝どうやら5㎝ぐらい積もっている。

かなり寒い。