一年前

健康不安が強く、周りに迷惑をかけることが気がかりで、此処に引っ越してきた。此処では、やらなければならないことは、身一つの心配だけだから。

 

早いものだな

もう一年たったのだ。と思うと同時に、まだ一年だ、とも思う。

 

冬を越して、春を過ぎて、丸一年(発病は1月末ごろであった)を過ぎたころから、病気もあまり気にならなくなったが、此処に来た頃は、引っ越し疲れもあったのだろうが、すぐに不整脈が出て、思い通りにならない自分に腹が立ち、イライラしていた。

 

いま思うに、寒さがよくなかったのだろうと思う。そういうこともわからなかった。

 

とにかく、何か始めるとすぐに、不整脈が出るので、何をやるにも中途半端になってしまった。ボクの居場所を確保するには片づけが必要だったのだが、なかなか思うに任せなかった。

 

今は、片付いたのかと言うと、そうではなく、片付かないまま、目をつぶっていることを覚えたのである。

お寺のようなところにいると、そういうわけにはいかない。それで綺麗に片付けるのに慣れていた身としては、しばらくは、気に入らないことだらけであったのだが、思っても出来ないことが分かると、どうしようもないわけである。

 

鳥取では、散歩コースに、川があり、100段を越える階段があり、公園があり、スーパーがあり、図書館があった。水鳥が居て、赤とんぼが舞っていた。

ここでは、2つの公園とコンビニをつなぐ平らな舗装道路。ちょっと足を延ばせば、大きな池があるが、そこまで行くとそうとう疲れる。池には白鳥が居て、人も居る。走っている人や、子どもを連れたお母さんやおじいさんや。図書館は歩いてゆくには少し遠い。スーパーは、そこだけで一つの散歩コースである。

 

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大丈夫とは思うが、寒くなれば、また不整脈が出てくるかもしれないという不安が少しだけある。