長い間ほったらかしていましたが、久しぶりに、開きました。
今回は、本文ではなく、
第二章『ドン・キホーテ』を読み解く13の鍵 p306~398
第2の鍵
【キリスト教徒の南征、国土回復は、本質的には植民地主義的なものであった。1492年、グラナダを奪回し、レコンキスタを完遂したその同じ年に、コロンブスが船出している。キリスト教徒たちは、自国の植民地化が完成すると同時に、雲煙万里の「新世界」の植民地化へと突っ走っていったのであった。】p318
・・・王族(支配者)のために、カトリックのために・・・南米はスペインと同じような支配される側という側面を強く持っていたのか。
ボクは「スペイン人が、西欧人が・・・」と思い込んでいたのであった。
第3の鍵 第4の鍵
羊の大地 「メスダ」という制度 どこを通ろうが、羊は天下御免。移動を妨げてはならない。・・・羊が通り過ぎて無に帰した土地に、あらためて種子をまく空しさ。
農業が壊滅的な打撃を受けて、人は都会に出てゆく。そこで物乞いとなる。
【スペインは物乞いの多い国だ。おそらく、EC諸国のなかでも、もっとも乞食と浮浪者の多い国だろう。】p324
農業を潰してしまう・・・為政者 というのは、信じがたい。それが、長い間続いたという・・・
第10の鍵
ハプスブルク家のスペイン
【皇帝(カルロス)は、スペインの金と兵隊をすべて、生家のハプスブルク家の栄光のために注ぎ込んだ。】p367
スペインに流れ込んだ金や銀は何処に消えてしまったのだろうか
スペインはいまも後進国である。自国のためになる使い方はしなかったに違いない。
長い間の疑問であったが・・・
ハプスブルク家の栄光とルターなど新教徒との戦いに蕩尽されたとは!
ドン・キホーテが、羊の群れの中で大暴れするのも、風車のような勝ち目のないものに突進してゆくのも、
背景を知らないと、読んでもただ辛いだけだ。
・・・スペインの歴史にのめり込んで気が違ってしまったというのも、
同情に値する。