亡くなる直前まで、現役で権力にしがみつき、病気をひた隠して、生きる。そういう人々の病状を書いた本を読み始めたからだろうか・・・リタイアして一定の時間が経過して、現役にしがみつく気持ちが完全に消えたせいだろうか・・・
この世界の不思議さに目を見張ることが多い。
近頃は、自分の心臓の鼓動に不安になったり驚いたりすることがあまりなくなってきた。安定していることもあるのだろうが、じたばたしてもしょうがないという気持ちが強くなっているのだろう。
よく頑張っているなあ、と思う。
まあ、無目的なのだろうけれど。
・・・遊んでいるだけのこの俺を生かしてくれている。
何をしなければならないということもないので、
そよ風が吹けば、気持ちよくなり、セミの鳴き声が聞こえれば、ずいぶん力強くなってきたなあと嬉しくなる。木々を見上げては、様々な色の違い、形の違い、透けて見える空の色などに、嬉しくなる・・・これは俺の目が見ているのか、木々がそうなのか。
風通しのいいところに椅子を出し、ボーっとしていると、なかなか気持ちいい。ただ蚊が寄ってきて、長くは居れない。
何にもすることがないのは最初は不安だったが、今では
昔の人は、こんな時間を過ごすことが多かったのではないだろうか
と思う。農業が始まり
集団生活をするようになってから
そんなことは言っていられなくなってきたのだろうが・・・
ボクも、心臓を悪くして、あと2年ぐらいの命であろう、と観念しなかったら
こういう生活には入らなかった。
こういう生活に入らなかったら、こういうモノの見方をすることもなかっただろう
この先に何があるのか、何もないのか