『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』

ハヤカワ文庫 翻訳は1977年 著者の没年は1982年

 

フィリップ・K・デイックの作品翻訳の最初(SFテ11)になっているので

一番有名な作品なのでしょうか

カバー裏表紙に映画化名「ブレードランナー」とある。

 

これが原作で映画化されたようですが、(映画公開は1982年)

ブレードランナー』は観たことがあります。(いつどこでかは覚えていませんが1982年でないことは確かです。もっと後ですね。映画館で続編を見た後で、ビデオで見たのかも知れません)

確かに地球滅亡後の暗い感じとか、本と似ていますが、何しろかなり時間がたっているので細かいことは覚えていない。

ボクは見ても、細かいことは直ぐに忘れてしまうようです。

 

この本の序章ともいうべき部分に、”静寂”が絶望の代名詞として出てくる。静寂が絶望と直結していることには最初は違和感だけがあった。

「最終世界大戦」が起こり、死の灰に包まれた地球に取り残された人々の物語である。ことが分かるにつれて、徐々に理解できるようになった・・・だから、映画を見てもよく分からなかった可能性は高い。短時間で状況が飲み込めるほどボクの頭は回転が速くない。

 

当時は、SFは楽観的な未来を描いたものと、暗い未来を描いたものとがあった。ボクは若かったので、明るい方を読んで、暗いのは敬遠したようである。だからアイザック・アシモフアーサー・C・クラークはたくさん読んだのに、フィリップ・K・デイックの作品は読んだことがなかったのだろう。

しかし、時代は彼に追いついて、彼の作品が映画化されるようになっていった・・・

まあ。遅ればせながら(ほとんど半世紀を過ぎて)、ボクも読むような日が来たということだろうか