白隠禅師の《ひとりあんま》

数年前、四国の臨済宗のお寺の檀家研修会に参加させてもらった。これは、その折に頂いたいくつかのパンフレットと一緒に入っていたものである。 ・・・多分ご利益は計り知れないと思う。・・・ これに似た(ボクの知っていた白隠禅師按摩の法というのはすこ…

衰歎 衰えを嘆く

十年に三本 歯が抜けた。 わが衰えを嘆くこと 久しい。 天のしめす道理に従って、つとめはげんできたが 今はおそれつつしんで、死の時を待っている。 顔回のような窮乏生活に耐え、 董仲舒のように閉じこもって学問にはげんできた。 前途はなお遠いのに、 余…

昨日、リサイクル図書配布会場に行ってきました。

日曜日ということでとくに混んでいたのかもしれませんが、道路は信号のたびに止められる。さらに、脇から出入りする車も少なくない。 この図書館は、かなりの繁華街の中(そば)に在る。 指定された時間の30分前に着いたのですが、もう5人ほど並んでいまし…

エピクロス

【自然の目的(快)にかんして(貧しく)、むなしい臆見にかんして富んでいる人を見出すのが、普通である。というのは、愚かな人は、だれも、持っているもので満足せず、むしろ、もっていないもののために苦しんでいるからである。ちょうど、熱病にかかって…

『老子』を読んでいての雑感か

この前の記事で「順序がぎゃくになっただけ」と書きました。 順序が逆になったら、普通は困る。例えば、靴下をはいてから靴を履く。これが逆になると拙い。 しかし、逆になっても問題のないことも多い。例えば、足し算・掛け算(引き算・割り算は拙いかな) …

金谷治訳注『老子』

【つまさきで背のびをして立つものは、長くは立てない。大股で足をひろげて歩くものは、遠くまでは行けない。自分で自分の才能を見せびらかそうとするものは、かえってその才能が認められず、自分で自分の行動を正しいとするものは、かえってその正しさがあ…

『遺跡の声』など

『遺跡の声』作者 堀晃 創元SF文庫 ボクは、ときどきSFが読みたくなる。どうしてなのか、考えれば理由は探せるだろうが、探したことはない。・・・もっとときどきだが、スパニッシュギター曲が聴きたくなる時がある。これにも理由はあるのだろうが・・・ 堀…

《リサイクル図書配布》

「貸し出さなくなった図書・雑誌の配布を行います。入場には、事前に配布する整理券が必要です。」 と市報にあり、出かけてみた。今日は整理券をもらうため。 ボクはここしばらく、図書館には行っていない。読む本はすべて買って、あるいは以前買った本であ…

『AI と SF』

『残酷な世界の本音』読みました。 どこも大変だね。激流に流される木の葉の運命。生き残りをかけて必死である。 人が残酷というより、”残酷な世界”の中に生きている、という事なのであろう。 進化論によると、生き物は、隅から隅まで、生き残りをかけて、闘…

『残酷な世界の本音』

最近YouTube動画を見ていて、福井さんの話に頷くことが多かった。 それで、最新刊の本を購入した。 まだ50ページほど(序章 日本人はヨーロッパの勢力図をなにもしらない)読んだところ、ボクには少し難しいかもしれないが 興味深い。 第一章 民族「追放」で…

 『知ってはいけない』(講談社現代新書)

さいしょは別の話題。 YouTube動画『ミアシャイマー シカゴ大学教授 「ウクライナはすでに敗北した」 山中泉という人が、アメリカのテレビ番組に登場したミアシャイマー教授の発言を解説したものである。今年の2月20日ごろのテレビのようです。 ミアシャイマ…

『危険な思想家』 

まあ。「人権」という言葉は、水戸黄門の印籠のように、働く。確かに。 何か言おうとすると、周りは慌てて、止めに入る。やめておいてくれ! 確かに。下手に反論すると、おかしなことを言ってしまい、墓穴を掘るかもしれない。論争に慣れていない場合は、黙…

『危険な思想家』(双葉文庫)

次何を読もうかと考えていた時に、この表紙が目に入った。 これはA・デューラーの絵である。デューラーは好きなので、この絵は記憶に残っている。それで、本の内容というより、表紙に惹かれて、読み始めた。 ボクにはすこし難しい。が、最後まで読めるだろ…

『老子』(朝日文庫)

久しぶりに目を通した。 よく知っている言葉がたくさんある。玄之又玄。和其光 同其塵。天地不仁、聖人不仁。上善如水。抱一。大道廃有仁義。などなど。 それは『荘子』より多いかもしれない。 でも、ボクはどうしたわけか、老子はあまり好きになれない。 人…

夢の中で

何かを蹴飛ばした。と思ったら、現実に寝床の中で、机か何かを蹴飛ばしていた。足先が痛くて目が覚めた。 ”何か”を蹴飛ばしたというのは、急激に姿を変えたからである。最初は卑屈な人間のように見えたのだが、すぐにランプ(手塚治虫の漫画の登場人物)のよ…

どんな杖がいいのか 使って見なければ分からないだろう。 今は軽いほどいいが、だんだん耐荷重性が気になるに違いない。余り軽いものは不安かも知れない。 あれこれ思いながら、いろいろ見て、結局これにした。 値段は外したいのだが、方法が分からない。ボ…

書くほどの事でもないかもしれないが

そんなことを考えると、何も書けなくなってしまうので これで、歩くのが難しくなってしまうのかな? 杖を持って歩くべきなのか それとも、歩くのではなく、体操を考える時期が来たのか ここしばらく、週二回のペースで、3キロほど歩いてきた。それが、たま…

今朝起きての感想 かな?

昔のことを思い出すことが多いのだが、書くのは憚られる。というのも、 思い出したことを書こうとすると、嘘が混じるような気がする。本人は、嘘を言いたいわけではないのだが、自然に混じる。その嘘は大体自己正当化の匂いがする。 理由を考えてみるに、思…

ちょっと休憩

ギボンの『ローマ帝国衰亡史』を読もうと思ったのは;昔、探しても、高くて手が出なかったので諦めていたのでしたが、そのことを、数十年ぶりに思い出し、今は便利なツール、ネットで探したら、ずいぶん安価で手に入ることが分かって、読む気になったのでし…

『荘子』雑篇 第三十二 列御寇篇より

【人間をだめにする最大のことは、自分の徳を徳として意識する心を持つこと、そして心のなかで外にひかれる目をもつことである。心がそうした目を持ったとなると、心のなかで外物を見ることになる。心のなかで外物を見ていると、つまりは外物が心に入ってく…

『荘子』雑篇 第二十五 則陽篇 より

【魏の君である瑩は斉の君である田侯の牟と盟約を結んでいたが、田侯の牟はその盟約を破ったので、魏の瑩は怒って、刺客をさしむけて田侯を暗殺しようとした。魏の将軍であった公孫衍は、そのことを聞くと恥ずかしく思って、こう申し上げた。 「殿さまは大国…

『荘子』雑篇 第二十四 徐無鬼篇 より

【智謀の士は、思慮をはたらかせる必要があるような変わった事件がないと楽しまないし、弁舌の士は、議論をよぶきっかけになることがないと楽しまないものだ。また他人のあらさがしをして明察をほこる人物は、かさにかかって相手をののしるような事件がない…

『荘子』外篇  崔瞿が老子にたずねた。

外篇 第十一 在宥篇より 【「天下を治めるという人為がなくては、人の心をよくすることができないのではありませんか」 すると、老子は答えた。「お前は人の心を乱すようなまねを慎むがよい。人の心は、おさえつければ下にさがり、おだてれば上にあがるもの…

『荘子』について

今回、ずいぶん時間をかけて、本文を読む機会があった。 それで、森三樹三郎さんが〈あとがき〉で、内篇と外・雑篇の関係を、仏教の、直弟子たちの小乗仏教と、のちの大乗仏教の関係に準えているのを読んで、ある意味納得する。 荘子(第一二篇)とその弟子…

『荘子』第二 斉物論篇 より 4

【詭弁学派のうちには、まず指という個物の存在を認めたあとで、指が指でないことを論証しようとするものがある。しかしそれは、最初から指という個物を越えた一般者から出発して、そのあとで指が指でないことを論証するのには及ばない。 また、まず馬という…

『荘子』第二 斉物論篇 より 3

【さて、ことばというものは、口から吹きだす単なる音ではない。ことばを口からだすものは、何事かをいおうとするのである。ただ、そのいおうとする内容が、人によって異なり、一定しないところに問題がある。 もしことばの内容が一定しないままに発言したと…

『荘子』第二 斉物論篇 より 2

少し別の角度から考え続ける。 【ひとたび人間としての形を受けた以上は、これを滅ぼすことなく、命の果てる日まで待つほかはない。それにもかかわらず、世の人は、あるいは物に逆らいつつ、あるいは物になびき従いつつ、その人生を駆け足のように走り抜け、…

『荘子』第二 斉物論篇 より

【大木の洞穴が、その形に応じて、さまざまな音をたてるように、人間の心もまた、そのありかたに応じて、喜怒哀楽さまざまにゆれ動く。 大知のあるものは、ゆうゆうとして迫らず、小知の持ち主はこせこせとしてゆとりがない。偉大なことばは、もえさかる炎の…

心電計

冬は、少し心臓の調子が気になる。特に何かがあるというわけではないのだが・・・ それで、上記の写真のような、心電計というのを、5日間ほどつけてみることにした。 どうでもいい事と言えばどうでもいい(すべてなりゆきのおまかせ)のだが、 自分にそう言…

雑感

ボクたちは、「原因があって結果がある」という考え方に慣れている。だから、イスラエル紛争でも、ウクライナ戦争でも、能登半島の地震でも、原因は何か、と考える。 それは間違っていないだろう。しかし、当事者にとっては、突然降りかかる『天災』と『人災…