2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『荘子』について

今回、ずいぶん時間をかけて、本文を読む機会があった。 それで、森三樹三郎さんが〈あとがき〉で、内篇と外・雑篇の関係を、仏教の、直弟子たちの小乗仏教と、のちの大乗仏教の関係に準えているのを読んで、ある意味納得する。 荘子(第一二篇)とその弟子…

『荘子』第二 斉物論篇 より 4

【詭弁学派のうちには、まず指という個物の存在を認めたあとで、指が指でないことを論証しようとするものがある。しかしそれは、最初から指という個物を越えた一般者から出発して、そのあとで指が指でないことを論証するのには及ばない。 また、まず馬という…

『荘子』第二 斉物論篇 より 3

【さて、ことばというものは、口から吹きだす単なる音ではない。ことばを口からだすものは、何事かをいおうとするのである。ただ、そのいおうとする内容が、人によって異なり、一定しないところに問題がある。 もしことばの内容が一定しないままに発言したと…

『荘子』第二 斉物論篇 より 2

少し別の角度から考え続ける。 【ひとたび人間としての形を受けた以上は、これを滅ぼすことなく、命の果てる日まで待つほかはない。それにもかかわらず、世の人は、あるいは物に逆らいつつ、あるいは物になびき従いつつ、その人生を駆け足のように走り抜け、…

『荘子』第二 斉物論篇 より

【大木の洞穴が、その形に応じて、さまざまな音をたてるように、人間の心もまた、そのありかたに応じて、喜怒哀楽さまざまにゆれ動く。 大知のあるものは、ゆうゆうとして迫らず、小知の持ち主はこせこせとしてゆとりがない。偉大なことばは、もえさかる炎の…

心電計

冬は、少し心臓の調子が気になる。特に何かがあるというわけではないのだが・・・ それで、上記の写真のような、心電計というのを、5日間ほどつけてみることにした。 どうでもいい事と言えばどうでもいい(すべてなりゆきのおまかせ)のだが、 自分にそう言…

雑感

ボクたちは、「原因があって結果がある」という考え方に慣れている。だから、イスラエル紛争でも、ウクライナ戦争でも、能登半島の地震でも、原因は何か、と考える。 それは間違っていないだろう。しかし、当事者にとっては、突然降りかかる『天災』と『人災…

『荘子』より

【常季曰く「彼は兀者なり。しかも先生よりもさかんなり。その庸ともまた遠し。しかるがごとき者は、その心を用うるや、独りこれを如何するか」 仲尼曰く「死生もまた大なり。しかもこれとともに変ずるをえず。天地覆墜すといえども、またまさにこれとともに…

『ローマ帝国衰亡史』 6   (21日添削)

第21章は、アタナシウスという教父が中心に展開する。ボクにはもう一つ分かりにくかったのだが、というより、ほとんど分からないまま読み進んだのだ(2回読めばずいぶん違うだろうが、今はその元気がない)が、 アリウスという人(アリウス派というのは後に…

蠟梅が咲き始めて10日になるのだが 17追加

相変わらず、咲く傍から小鳥に食べられてしまう。 今年は、こういう歳なのかもしれませんね。 朝方、一輪きれいに咲いたので、適当な時間帯に(太陽が中天を過ぎてから)撮ろうと考えていたら、食べられてしまっていました。残念。 明日はなくなっているだろ…

手塚治虫アニメ『どろろ』

すいぶん昔の作品である。カラーでなく白黒。 たしか月刊誌か週刊誌に連載されて、のちにアニメが作られてテレビ放映された。 日本のアニメの草分け的作品だったろうと思う。 内容が濃いというか、これが子供向けの作品だったのだなあ、と 戦後の時代という…

(食べ物などの)好みが変わった??

木耳(きくらげ)しか食べられなくなったお坊さんの話は、以前書いたことがある。 確か、お坊さんが食いしん坊で、もうこのお坊さんの食べ物は尽きてしまっているのだが、寿命が尽きていないので、この世に送り返されて、それ以後は、死ぬまで、木耳しか食べ…

白鳥を見に行った

1月6日。この日は暦の上では寒の入り。寒い時期のはずなのだが、とても暖かかった。 それで散歩の足を延ばして、白鳥を見に行った。 この日は土曜日でもあり、結構人が出ていた。 しばらく穏やかな湖面を泳ぐ鳥たちを眺めて、帰ってきた。 赤ちゃんを抱いた…

「心を用うるは鏡の如し」

【「至人の心のはたらきは、ちょうど鏡のようなものである。去ってゆくものは去っていくままにし、来るものは来るままにまかせる。すべて形に応じて、その姿を映し、しかもこれを引きとめることがない。だからこそ、あらゆる物に応じながら、しかも自分の身…

「物と春をなす」とは?

【「完全な知恵とはどういうものかな」 孔子は答えた。「人間の境遇は千差万別で、あるいは生まれ、あるいは死に、あるいは存え、あるいは亡び、逆境に叩きのめされるかとみれば、順境に時めき、貧乏にのたうつかと見れば豊かな金と物とに恵まれる。またある…

薄影と影

【薄影が影にむかって問いかけた、「君はさきほどは歩いていたのに今は立ち止まり、さきほどは坐っていたのに今は立っている。何とまあ定まった節操のないことだね。」 影は答えた、「ボクは(自分の意思でそうしているのでなくて、)頼るところ(人間の肉体…

蠟梅が咲き始めた

今年は蠟梅が咲き始めるのが少しだけ早いような気がしていた。 この一日、夕がたに一輪咲いたのを写真に撮った。 今朝見たら、もう小鳥に食べられてしまっていた。 12月31日 1月1日 1月2日 例年のことではあるが、南天といい蠟梅と言い、小鳥に食べられてし…

年賀