テレビドラマ 45分×78回
なかなかに見応えがある。
数年前、『孫子兵法』46分×41回 を見たことがあるのだが、このときは、知っていることのドラマ化という感じで、半分ぐらいで挫折してしまった。衣装とか道具とか、作法とか、興味深く、なかなか面白かったのだが、挫折してしまった。
今現在、30回ぐらいまで見たところなのだが、挫折しないで最後まで行けるかどうか。
この時代、戦場になったところはこんな景色だったのか、城(都市)を一歩はなれると、こんな不毛の大地が広がっていたのか、とか、こんな道具でお酒を飲んでいたのか、お酒は濁り酒というのか白酒というのか・・・いまでもボクの使っている木のお椀と同じようなものでものを食べているとか、こんな素材の着物を着ていたのかとか、帯を腰のあたりに締めて、臨済宗の雲水のようだとか・・・内容以前に興味は尽きない。
内容は、おおむね『史記』に沿っているようだが、細かいところでは小説的な粉飾が目につく。こうしないと、興味をもって見てもらえないのだろうと思う。・・・メロドラマ的じらしとか・・・しかし、荀子が出てきたり稷下学堂で学んだ論客の議論が有ったり、興味は尽きない。勿論。おおむね、やんわりと儒教を否定し、韓非子的というか法家的人間観察で貫かれているわけだが。
そうそう。法治を取り入れて100年ほど前から秦は強くなった、他の国は、儒家とか墨家とか縦横家とか、いうことがばらばらで、議論が定まらない、(貴族や教養人たちは裕福だが農民は夜逃げして国を捨て秦に行こうとする)ので、強くなれない、というのは興味深かった。
秦では、商鞅の変法というのは、直後は兎も角、その後の為政者には一定の評価を得ていたという事である。しかし、為政者というより権臣が跋扈した弊害も大きかったような。また、夜逃げして秦に行こうとするものが多かったという事は、農民にとっても、儒教などよりは好ましかったという事なのであろう。もちろん、すべては糾える縄のごときもので、流動的ではあるのだろうが・・・平和になれば自由が欲しくなる。
昨日も今日も気温は30℃ぐらいなのだが、湿気が多く、散歩する気持ちにならなかった。明日はどうだろうか