口(手)は禍の元、になりかねないのだが・・

先ごろ、若手の経済学者だったか、老人のことで過激な発言をして、CMから降ろされるということがあった。あれは確かに言いすぎだったような気がする。

先日は、どこかの知事が新入公務員に対する訓示で言いすぎて、辞職することになりそうである。

どちらも、文脈を好意的の読めば問題はないようにも見えるが、一度世に出てしまえば、好意的に見る人だけではないので、やはり注意が足りなかった、ということになるのだろう。

有名税ということになるのだろうか。有名人の発言には、人を動かす力があるのだから、細心の注意が求められる。

アメリカのTさんのように、それを逆手にとって、あぶない綱渡りのような、言論を操る人もいるようだが、ああいうことは誰にもできることではないだろう。

 

さて。枕はこのぐらいにして。

 

確かに、老人の増加と少子化は、統計的には、同時進行的らしい。しかし、因果関係が立証されているわけではない。だから、老人が減少すれば、少子化が鈍化するかどうかは、不透明である。風が吹けば桶屋が儲かる、類かも知れない。

でも、知識不足で、立証は出来ないのだけれども、何らかの関係はありそうに見える。

なにしろ、子供を産めない年齢に達してから、生き続けるというのは、自然界では、稀有のことで、人間が唯一といってもいいほどらしい。その老人が、未曽有の規模で増大しているというのは、歴史上、経験のない事である。サラに、衣食が足り、安全が確保された環境で、子供が生まれない、というのも、稀有のことらしい。

新しい事ばかりである。

老人が尊敬されない時代というのも、それは老人の知恵よりも、情報社会の進むのが速くて、老人はどちらかというと、足手まといのような存在になってきている、ということなのであろうが、これも、産業革命以降の、最近のことであろう。

恋愛し家庭を築き、子供を育てる。それはそれで楽しいだろうが、もっとクリエイティブ(これはカタカナで書くしかない)に生きようとすると、子育ては時間がかかりすぎる。

などなど。関係すると思われる事象は山ほどもある。

何処をつつけば、どういう変化が何処に出てくるのか。専門家が一所懸命模索しているのであろうが、めぼしい成果は見えないような・・・

 

ずぶの素人の、普通の感覚では、宇宙船地球号の「循環型のシステム」を構築するのが最優先で、食いつぶす資源はロシアにしかないので、ロシアという国をつぶそう(ロシアを悪者にしてロシアの資源を手に入れよう)などという発想では、もうダメだ(未来はない、火星まで侵略するつもりか)、ということではないのかな。

 

全く分からないことばかりなのだが、脳の刺激・快楽ばかりを求めることは、一歩引いて、考えてみる時期なのではないか。

 

ガーの生き方を見ていて、まあ、いろいろと思うのである。

 

 

 

適者生存

全文がコピー出来ればよかったのですが、方法が分からない。それで、最初の所だけ切り取ってのコピーとなってしまいました。

 

ガーは、一億年前から、姿をほとんど変えていないという。恐竜が滅びたのが、65,000,000年前と言われるので、それよりも更に35,000,000年程前から生きていたということである。

恐竜も一億年以上地上に君臨していたらしいが、恐竜は数千万年単位で次々姿を変えていたらしい。

 

ガーは、一億年も姿を変えないで、環境に適応している、という事なのである。

 

人間は、同じところに止まりたかったら、全力で走れ!と言われるほど、変化してきている。今の人類はアフリカを出たのが160,000年前と言われている。

7,000,000年前にサルと別れて、別の道を歩み始めたとも。

サルと別れた時からでも、ガーと比べれば、桁違いの激しい変化である。

 

人間ばっかり見ていたので、適応が変化を意味すると、勝手に思い込んでいたが、ガーやサメなどを考えると、そうとばかりは言えないようである。

 

人類は、どうやら、”変化”を選んできているようだ。

あと、100,000年も過ぎれば、ボクたちは原人類ということで、そのころの人間とは全く似ていないことになるのかも知れない。そのころでも、ガーはガーであろう。

 

人になってからの変化は、火を使うことで、夜も猛獣などに襲われる心配もなくなり、火を通した食べ物を食べるようになって、病気などからも守られるようになり、また長い夜を安心して過ごせるようになり、長い時間を、歌を歌ったりダンスをしたり、いろいろ考えたり工夫したりすることで過ごすことも可能になってきた。

新しいことを楽しむ。好奇心。思考力。集中力。そういうのが発達し、それが原動力になって、自我が芽生え、変異がどんどん進むようになってきたのかもしれない。

 

食いもののことだけで手一杯ということから解放され、敵の事を警戒するということからも解放され、有り余る時間に恵まれるようになったから、今の人間がある???

 

どうなんだろうね。

 

・・・・・・・・・

 

ボクのように、足の遅い人間は、もうちょっとゆっくり歩こうよ、と思うのだが・・・

・・・ガーのように変化のない(ガーの生活もそれなりに変化に満ちていると思うが)のにも耐えられそうにない・・・???

 

 

裏切り・騙し

ここしばらく、大谷選手が詐欺の被害に遭ったことが、ニュースのトップであった。

気の毒としか言いようがない。被害金額より、一番信頼していた人に裏切られた精神的ダメージは、どれほどか。想像できない。そうとう大きいはずだ。

 

騙すより、騙される方がいい。とは、よく聞いた話である。でも、一番信頼していたのだ。

慰めになるかどうか分からない。

 

いま、進化論を読んでいて、ダーウィンは騙しの遺伝については何も言っていない、少なくとも思い出せない。

だが、裏切り・騙しはかなり一般的なのは、誰もが気づいている。そしてかなり遺伝性のものと思われる。

ポーカーなどというゲームはみなやったことがある、ポーカーフェイスの上手い人と下手な人といる。

 

お寺の住職などしていると、いろんな話を聞く。騙された話や騙した話もある。

個人経営の仕事をしていて、やっと一人前になってきたと信頼し始めていた人に、金を持ち逃げされてしまった。頼まれていた仕事が終わりかけていた時に、騙されていたことに気づいた。親友の結婚相手が浮気をしていた、とか。

 

そろそろ姿を見せる、ツバメ。一夫一婦で仲がいいように見えるが。あのツバメの研究から、かれらの浮気率は30%前後であることが分かっている。鳥類と人類と違うだろうから、一概には言えないが

 

人間もそれぐらいかもしれない。そしてそれは、浮気だけではなく、裏切り・騙しの比率も似たものであろうか・・・

 

三人に一人ぐらいの割合で、”機会があれば”、裏切る、騙す。・・・騙す方もあれだが、騙される方も、あれだ。

ボクなど、いままで幸いにそういう、騙したり騙されたりという”機会”に出あわなかった。願わくは最後まで!

 

将棋の羽生さん(連盟の会長さん)は、勝ちを読み切った時に、駒を持つ手が震える、という話を、だいぶ前に、将棋を教えてもらったKさんから聞いたことがある。

彼などは、嘘が付けない。まあ、裏切りや騙しには無縁の人かもしれない。

 

 

 

 

文明人が未開人に出合った時

どういう事が起こるか、たしかジャレド・ダイアモンドの『銃・病原菌・鉄』にくわしく書かれてあったと記憶するが、読んだのはずいぶん昔のことで、内容までは覚えていない。

いま。『人間の由来』を読んでいて、それに触れているところ(p295,296)に出あったので、すこしだけ。

(多分『ビーグル号航海記』にはもっとくわしいことが書かれてあったのかも知れないが、もう読んだのは50年も前の事なので、覚えていない。図書館から借りてきて調べてみようと思わないではないが、・・・)

 

最初に出会った時には、病気が発生する。そして、生活習慣が変化し、多くの悪い健康状態を引き起こす。特に、多くの未開人は、酒に対してあらがいがたい強い好みを示す。

「彼らの周りでの新しい生活に心を乱され、鈍くなり、努力の目標を失い、それに代わるものを見つけられない」

 

この最後の「」で囲ったことについては、今、情報が洪水のように流れ込んでくる世の中で、これからそこに飛び込んでゆこうとしている人はともかく、多くの人は、躊躇し、この未開人に共感するのではないだろうか。

 

ここに書くのが適切かどうか迷うが、若い頃、(まだあまり一般的ではない)ユンボの隣でスコップを使ったことがあるのだが、あの時はそれこそ「努力の目標を失った」。ユンボにできない、スコップを使うべきところはあるのだが・・・それでも、自尊心が痛く傷つけられるというか・・・

これからAIが本格的に、目に見える形で、競争相手として現れてくると、如何いうことになるのだろうか。多くの人は、鈍くなり、努力の目標を失い、・・・・

 

 

 

 

ウグイスの鳴き声

一週間か十日ほど前から朝と晩にウグイスの鳴き声が聞こえる。

かれらの散歩道に当たっているのかも知れない。

部屋のすぐ外で鳴いているらしい。おもわず聞き入ってしまう

ほんの数回鳴いて離れてゆく。

 

 

耳鳴り

夜中に目覚めたら、すごく大きな声でセミが鳴いている。

ニイニイゼミ・・・ミンミンゼミ・・・

ああ、久しぶりに耳鳴りがしているのだ。

普段は気にならない程度に小さい音なのだが、今朝は大音量である。

ずっとこういう調子だと、ちょっと耐え難いな。

また、以前のように2,3か月続くのだろうか

 

・・・友達だったA君は、いつも人の声が聞こえる、それも大抵は悪口だと言っていたが、この大きさで言われ続けたら、ちょっと耐え難いな。

ボクも、これが老化の一環として起こってきているのなら、脳がフィルターをかける力を失ったということだろうから、いつまで続くことか・・・

 

そういうことを考えているうちに

音が随分小さくなってきた。普段よりは大きいのだが

我慢できる大きさである。

 

春だから、こういうことが起こっているのか

どうなんだろう。

 

昔、突発性難聴になった時は、ボクは医者に2か月ぐらいたってから出かけたのだが

10日以内に来ていただければ治療方法があったのですが、ちょっと遅かったですね

と言われた。医者嫌いなので、遅れてしまったのである。

今回はどうしようか・・・

(おそらくは行かないだろう)

 

歳をとったことと関係しているのかどうか、分からないが、脳の老化が始まっても可笑しくはない。・・・これが始まりかもしれない。(単に、春になって体調が変化し血圧が上がってきているだけかもしれない)

 

そのときは、どう対処したものか

 

・・・・・・・・

 

気分転換に、花を二葉ほど

ボタンだが、咲くのはいつだろうか

 

『人間の由来』(チャールズ・ダーウィン)

1年前に読んで、もう読むことはないだろうとおもいながらも、本箱の片隅に立てかけておいた。それを、今回、手に取っている。

 

前回とは少し違った(といっても、もう前回のことはうろ覚えではある)動機である。

今回は、ダーウィンの観察に、注目している。

 

【人間の知的進歩にとって、「注意力」にまさる重要な能力はほとんどないだろう。ネコが穴の入り口を見張って獲物に襲いかかろうとしているときのように、動物にもこの能力はあきらかに存在する。野生動物がこういう状態にあるときには、あまりにも気をとられているので、容易に近づくことができるくらいだ。サル類でこの能力にどれほど変異があるかについて、バートレット氏は私に興味深い証拠を提供してくれた。サルに芸を仕込んでいる男が、いつもふつうのサルを一頭5ポンドで動物学協会から購入していた。しかし、彼は、三、四頭のサルを数日間手元に置いておき、その中から一頭を選んでよいなら、二倍の値段を払うと申し出た。どのサルがよく芸を習うようになるか、そんなに短い期間で知ることができるのかと問われると、彼は、それはすべて注意力によるのだと答えた。彼がサルに話しかけたり説明したりしているとき、壁にとまっているハエなどのつまらないものでサルの注意が簡単にそがれるようなら、そのサルに望みはない。注意力のないサルに罰を与えて芸を仕込もうとすると、彼らは不機嫌になってしまう。一方、彼によく注意を向けるサルは、常によく訓練されるというのだ。】

『人間の由来 上』p64,65

 

なかなか面白い。3,4頭に1頭ぐらいの割合で、訓練のし甲斐のあるサルに出会える。

人間も似たような気がする。勿論、そのものの値打ちはそれだけではない(かけがえがない)のだが、ある目的のために訓練するとなると、そういうことで、それはサルも人間も、似たような比率かも知れないなあ

 

こういう記述とか、少し前の【(あのりっぱな観察家であるp・ユーベルが、)アリたちがたがいに追いかけっこをしたり、咬むまねをしたりしているのを記しているように、昆虫でさえ仔犬のように遊ぶのである。】p59

 

を読むと、彼は、生き物はすべて感情を持っていると考えていたのではないかと思われる。

ボクなどは、かれのそういうところには大いに共感する。

後代の科学者の記述にはみられない、共感できるところである。