『その果てを知らず』 など

講談社 眉村卓

 

まだ出て間もない本である。著者は去年亡くなったようだ。死後、書き溜めてあった原稿が本になったのだろうか・・・。それとも生前に完成した原稿が渡されていたものなのだろうか・・・

借りていた本を返しに行って、たまたま・・・題名が目に留まった。

 

ボクはSFファン(と言える程かどうかは分からないが自称)だったが、彼の作品は読んだことがない。本屋でぱらぱら捲ったことはあったが。ただテレビで「なぞの転校生」「ねらわれた学園」などを見た。ちょっと怖いような印象に残る作品で・・・いまでもよく覚えている。

 

どうやら、亡くなる直前まで書いていたらしい。その書きぶりが、衒いもなく淡々としているようで(書き出しが、食道がんで胃は全摘のようだし、点滴の袋をぶら下げた84歳の入院患者

)ブラックユーモアのようなものがあり・・・この日は本を返すだけで借りるつもりは全くなかったのだが、借りて帰った。

 

ボクより一回り上の世代の人だ。書いていることがよくわかる。読みやすい。

いろんな人が仮名で登場する。星新一は光伸一、小松左京は毛利嵐。本人は浦上映生・・・知っている人が読めばでてくる全部が誰かわかるのだろうが、ボクはそれほどの知識はない。

 

読みやすいのでどんどん読み進む・・・読み終わるのは明日になりそうだが・・・貧血で倒れそうになったり幻覚を見たりしながら・・・なんとなく「輪廻転生」の変形のような、不死(これはインド思想の逆転かな)を考えているのだろうか???

 

 

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今日は部落総出で年末大掃除。三か所。公民館と共同浴場と薬師堂。コロナ騒ぎの最中なので15分ほど、という会長さんの話だったので、窓ふきとお地蔵さんのまわりの掃除だけと考えていたが、実際に掛かってみると、あそこもここも、目に付くらしく、有志だけ残って小一時間。玄関のドアがたわしでこすられ、薬師堂の聯が雑巾がけされ・・・。もっともっと気になるところがあるようでしたが、あとは私が、ということで散会。

正月を迎えるのにふさわしい感じになりました。どうもありがとうとお薬師さんに代わって。

 

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不図思いついて小雨の中図書館に出かけた(体調がよくなり始めているからだろう)。『ミリンダ王の問い』全三冊を借りてきた。年末から正月にかけて、これを読んで過ごすことになりそうである。

 

Kさんには一昨日将棋はしばらく休むと伝えた。この前の坐禅の後、腰とヒザが調子悪く、歯も痛む。今日は少し良くなったが・・・