雪も融け、寒さも緩み、

まあ、呼吸のようなものであろう。また、しばらくすると、寒くなってくる。

 

本を読むのは根気がいる。確かにそうかもしれない。

ドキュメンタリー映画などを見ていると、一時間で、本一冊以上の内容が盛り込まれているなどというのはザラだ。かなり密度が濃い。そういうのに慣れてしまうと、本は、新幹線から鈍行に乗り換えたような感じがするかもしれない。

しかし、本になれると、すてがたいことも多い。その第一は、自分のペースで読める、ということだろう。

私は、今、以前の3倍ぐらいの時間をかけて本を読んでいる。速く読みたくても出来なくなってきている。

かろうじて、読み終わるまで最初の事を思い出せる。

・・・これが、読んでいる傍から忘れてしまう、ようなことになったら、多分読書は難しいことになるだろう。短編小説かエッセイぐらいしか読めなくなるかもしれない。

そこまでまだ少し時間があるようなので、今は

何冊か並行して進めている。

民主主義に関連しての読書を続けてきていたのだが、いまは「カール・シュミット」関連のものを5冊(けっこう難しい)。昔読んだいろんな本と繋がるのを感じているのだが、悲しいかな、忘れてしまったことが多く、隔靴掻痒の感がある。しょうがないね。

国会中継など見ていると、議会制民主主義は詰んでいる、と感じている人は多いだろうが、さて、代替え案は、というと、思いつかない。

シュミットというのは、独裁体制の民主主義を研究した人で、一時ナチと接点があったので、長い間忘れられていたのだが、近頃は私のような者の目にも触れるようになってきた(復権した)。多分グローバル化した社会の中で、議会制民主主義は詰んでいる、というのが誰の目にも明らかになってきて、さまざまな模索がなされているということなのだろう。

息抜きにミステリー。今は『特捜部Q 知りすぎたマルコ』560pもある。特捜部Qはシリーズ物でこれは第5話らしい。たまたま図書館にはこれしかないので。

人の名前が沢山出てきて、ごちゃごちゃになりそうで不安であるが・・・。

書き慣れている、引っ張られているのは見え見えだが、読むのを途中で投げ出すことは難しいかも。

もう一つは『グリム童話

 

他にも読みたいものがいくつか手元にあるのだが・・・時間は限られているし、読む力は無くなってきているし・・・あとは順番待ちである。

 

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昨日は、昼に、うな重を頂いた。解凍して蒸し焼きにしたものだが、美味しかった。年末にお歳暮で2匹頂いていたのだが一匹、冷凍庫に忘れていた。いよいよ食べるものが底をついて、それを思い出したのである。

大昔に、『禅味』という月刊誌のためのテープ起こし(これは私の勉強になるということでやらせてくれたものだと思う)を手伝っていた頃、製本されたものを発送するところまでお手伝いをすると、三鷹郵便局近くの店で「うな重」をご馳走になった。なかなか美味しかった。そのことを思い出した。40年以上前の事である。

ウナギなどめったに食べないからこんな古いことを思い出したのだろう。

味覚の記憶というのも面白いね。