『アメリカ黒人の歴史』(岩波新書)

今読みさしの本はすべて図書館に返さなければならない。

それで、手持ちの本を読み始めた。

 

最近のアメリカのニュースを見ていて、もう少ししっかりした基礎知識を持たなければならないと思ったのであった。が、他の話題に取り紛れて、積読状態であった。

 

トクヴィルの『アメリカのデモクラシー』の中で、人種差別問題が、自由と平等のアメリカの最大の問題で、何時かは解決しなければならないだろう(解決できるだろうか)というようなことが書かれてあったが、今回この新書を読んでいて(まだ読み始めたばかりなのだが)

ディープスロート(喉の奥に食い込んだ棘、トップに近いところに食い込んだスパイ)という言葉を思い出した。飲み込みにくい、吐き出しにくい。

 

もう20年ぐらい前のことになるが、私の身近にアメリカ人の修行者が来ていたことがある。彼といろいろ話していて、ある時気づいた。彼の意識に黒人は居ない。黒人は国民の中に入っていないのだ、と。

1789年の合衆国憲法では、アメリカインディアンや黒人は国民から除外されて、私有物扱いされた、らしい。P48

 

・・・・・・・

 

民主主義関連の本をいろいろ読んできて、つい最近は「カール・シュミット」を読んでいた。かれは独裁的民主主義を考えていたのだろうか・・・

ハンス・ケルゼンに『民主主義とその価値』という本がある。(岩波文庫

この本は難しすぎて、私には読むことが出来なかったのだが、その本に付録のように収録されてある「民主主義の擁護」という文章がある。

民衆がもはや民主主義を欲しなくなり、多数者がほかならぬ民主主義の破壊のために結集したとき、民主主義者は如何すべきか、というようなと問いかけをして、民主主義救済のための独裁などを求めるべきでない。と書いている。シュミットにnoといっているわけだろうが・・・(当時は共産主義がより大きな脅威であった)

 

その民主主義も、憲法規定で動くしかないのであろう。その憲法が、一部の利益を代表するだけで、多くを排除してしまえば・・・多数決か・・・

 

・・・・ペルーで日本人の友人から聞いた「トルデシジャス条約」の話から、いろんな本を読み、考えてきたのだが・・・、よくわからないまま中断の可能性が出てきているので、まあ、記録を残そう、と。でもすぐ疲れてしまうので、意を尽くさない。

 

・・・今回は、五体満足では戻れないかもしれない、から。

(ホラー好きの悪趣味かな)

 

追加

【「デモクラシーにはそれ自体として価値がある」という立場と、【デモクラシーは特定の目的に奉仕する道具に過ぎない」という立場】

『民主体制の崩壊』(岩波文庫)p38、39

 

明らかに、ケルゼンは前者に立っている。それに対してシュミットは後者なのかもしれない。では、トランプは如何なのだろうか・・・アナタはどうですか。

私は・・・ここに大きな問題があることは分かる。が、この問題には出合ったばかりでまだ答えが出せない。