『人間の本性について』 読み終わりました。

刺激的というか、挑発的というか・・・予言のような言辞もある。

グールドのエッセイの中でしばしば問題にされているのもよくわかる。

 

・・・ちょっと差別的なのではないか、と思われる文言もある。

まあ、50年前の本だから。

 

これは『利己的な遺伝子』と前後して発表されたもののようなので、これからドーキンスさんのこの有名な作品を読んでみようと思う。実は

確か10年以上前に、図書館の本を借りて、いちど3分の1ぐらいまで読んだことがある。しかしその時は、返す期限までに読み終えようと先を急いだことも関係あるだろうが・・・文体というか、饒舌さに辟易して、投げ出してしまったのであった。

今回は、自分の本だから、焦る必要はない。

 

ただ、沢山の本を同時進行で進めているので・・・

 

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やく一万年前に農耕が始まる。それ以前は、狩猟採集に依存していた。それが数百万年続いたと思われる。だから、人間の本性は、そのころにつくられた。

たった一万年の近頃だけでは、獲得形質が遺伝するならともかく、自然選択では短すぎる。だからそれ以前の狩猟採集の生活の中で、選択淘汰されたものが大きい。

ただ、農耕生活に入ってから、言葉が洗練され、文字が作られ・・・文化が獲得形質の遺伝のような感じで蓄積され伝えられてきた。

身についているものと、あるべき姿とのギャップは大きくなるばかりである。

 

・・・地球を滅ぼすほどの威力を持つ爆弾を持ちながら、戦争をするような愚かなことが起こる。

今のままではダメだ・・・人間自体を人為的につくりかえる時節が到来するのではないか。少なくとも指導的立場に立つ者には、そういう施術が・・・

というようなことが言われているような気がした。

 

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