『回想の明治維新』の作者メーチニコフについては

「解説」にかなり詳しいことが書かれています。

これほど面白い人経歴の持ち主もそうそういないと思うのですが、忘れられてしまったのですね。

・・・誰にスポットライトが当たるかは神のみぞ知る領域の事なのでしょうが・・・

 

同時進行で何冊か読んでいるのですが、『西域記—玄奘三蔵の旅ー』(小学館)も面白い。いままで『西遊記』とか『孫悟空』とかを読んでいて、『大唐西域記』は読んだことがなかった。だから、玄奘法師がシルクロードをこえてインドに行くまではそうとう苦労したのだろうなあ、などと思い込んでいたのだが、これを読んで、それこそ”目からウロコ”

 彼はほとんど苦労をしていないらしい。それは周到な計画を立てていたのだろうが、≪大名旅行≫をしたようである。それで値打ちが下がるものではないが、(高僧というのはそれほど尊ばれていたのである)私たちは自分の身の丈に合わせてモノを見るから、先入観に囚われてしまうのだなあとあらためて思うのです。