シュティフター『晩夏』

上下巻あわせて900pを超える。(ちくま文庫

 

この本を購入したのはもう15年ぐらい前である。35年ほど前に、H先生に、シュティフターを読みなさい、と勧められて、短編(たしか岩波文庫に入っていた)をいくつか読んでいた。かなり透明な感じのする篇であるが、私は、好きでも嫌いでもない、という・・・でもH先生のお勧めだからということで読んだのであった。

そのころ「晩夏」は文庫になっていなかったのではなかったか・・・2004年に、ちくま文庫に入ったことを知り、購入したのであった。このころ、『男やもめ』も復刻された(岩波文庫)これも購入した。でも、どちらも読んではいない。・・・

本箱に飾っておいて、ときどき眺めるのだが、手に取る気持ちにはならない・・・H先生の事はときどき思い出すのだが・・・H先生はハイデガーの研究者で、私は坐禅を通して知り合ったのである。

 

今回、ニーチェを読んでいて、ニーチェが『晩夏』を激賞していたことを思い出した。ニーチェの読書にも一区切りつけたところであるし、シュティフターを読んでみようか、と考えている。

さて。読めるかどうか・・・今までは私には少し透明すぎるような気がしていたのであるが、どうであろうか。

読むならば、今回を逃すともう二度とチャンスはないだろう・・・

 

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今日散歩の帰りに近くのお店に立ち寄ったら、ミョウガと紫蘇が出ていた。今の時期のソーメンの薬味にぴったりなので買って帰った。

薬味は、いつもはかつお節と胡麻、ショウガだけであるが・・・そうそう時々とろろ昆布。

 

セミが元気よく鳴き始めた。赤とんぼは見かけなくなったが、しおから・むぎわら蜻蛉に出会った。風が爽やかだった。