『阿含経典』を読む

バラモン経典を読んでいるうちに、仏教の経典を読みたくなった。

 

若い時は、歯応えのある、難しいものを好んだのだが、近頃はやさしいものが好みだ。

というのも、近頃では、パンも少し堅すぎて、食パンもスープと一緒に食べる程である・・・パンよりも、ご飯をやわらかく炊いたものやうどんをやわらかく茹でたものや、カップ麺を5分かそれ以上蓋をしておいたものが、丁度良くなってきた。

咀嚼力が弱ってきている。頭も同じことである。

 

今読んでいる『阿含経典』は、ちくま学術文庫。増谷文雄編訳。咀嚼力が弱っているわたしに、噛んで含めるような、お釈迦さまの説法が聞こえてくる。

 

2016年に読み始めている。今回は3回目である。たぶん購入したのはもっと前であろう。全三冊。

文庫本にしては分厚い。全部通読したとは思えない・・・前2回の読書も、多分全部を通読したというよりは、適当な項目を選んで読んだのであろう。今回もそういうことになりそうだ・・・

 

ある日、コーサラ国ハシノク王は、美しい庭園を散歩することにした。

その園中を散歩しているうちに、【一樹の下の、心地よく、愉しく、静かにして、騒音もなく、遠く人里を離れて、瞑想に適したるところを見出した。すると、世尊のことが思い起こされた。】『阿含経典』第三巻、p160

そして、今世尊が一日で行ける距離にいることが分かると、会いに出かけた。ことが書かれてある。

 

これは世尊80歳のころ(ハシノク王も同い年)の事とある。

 

こんなどうということも無いような記述に惹かれて読んでいるのだが・・・