『プラド美術館』を読みました

この本の副題は「絵画が語るヨーロッパ盛衰史」

帯には「カトリックの牙城スペインが誇る王家の個人コレクションから読み解く歴史のドラマ」

読み終えて思うに、確かにそうも言える、と。

 

・・・朝日文庫に『ああ知らなんだこんな世界史』という旅行記のような本がある。中近東や北アフリカから世界史を眺めるという本だが・・・これを思い出した。

 

読み終えて、

ハプスブルク王家の歩みが、ドン・キホーテと重なって見えてきたなあ。

狂気。歴史の歩みを逆転させようという力技。

 

トルデシーリャス条約(1494年)。これは、もう10年ぐらいになるだろうか・・・ペルーでのある会合で初めて聞いた。こんな信じられないようなことが実際にあったということに驚いて、初めて歴史(大航海時代)に興味を持ち、ぼくの歴史読書は始まったのだが・・・あまりにも無知であったので西洋史全般に広がり,広く浅い読書になっている。それまでは、仏教書がだいたいの読書傾向だったのだが・・・。

 

確か、ドン・キホーテは死に臨んで正気に返り、郷士アロンソ・キハーノとして命を終える。スペインは如何なのだろうか。正気に返ったのか・・・

 

・・・・しかし、何を正気というのか、とも思う。大航海時代は、突然視野が開けて、あらゆる方向へ関心が拡大した・・・。その一つの方向が、カトリックの世界(騎士の活躍する世界)なのかもしれない。これは「自由の拡大」の方向とは相容れないので今では反動と見られてもしかたがないが。

 

それなりに満ち足りた善人が、とつぜん発奮して、遍歴の騎士になり、全力投球で命を削る・・・日常の中に非日常を持ち込む。ように見えるが・・・

 

 

ま。途中だけれども、ここで止める。

『丸わかり ドン・キホーテ』が2,3日うちには手に入ると思うので、それを読んでから、また考えてみよう。

 

訂正と追記

『丸わかり ドン・キホーテ』ではなく、『丸かじり ドン・キホーテ』です。

 

久しぶりに、『ドン・キホーテ』を読んでいます。そして、思うのは、キハーノさんは本当に気がふれてしまったのだなあ、と。

ボクが、家を飛び出したとき、周りはみんな心配したらしいが、外目には、ほとんどこれと同じだったのだろうなあ、と改めて思うのである。

先日久しぶりにおばさんを訪ねた(これが最後かもしれないと思い)のだが・・・おばさんはまだボクを疑っているような眼をしていたなあ。・・・

 

 

・・・・・・

 

急に寒くなってきた。まだ冬の準備もしてなくて、ちょっと薄着すぎたらしく、風邪を引いてしまったらしい。夜中に喉が痛く目が覚めた。

コロナだったら嫌だな、と思いながら、起き出して、PCR検査をするかどうかウェブ検索したが、ともかく葛根湯を飲んで様子を見ようと思い返して、寝た。毛布一枚で寝ていたのだがさらに掛け布団をかけて。

今朝は随分落ち着いてきているが、さらに葛根湯を飲んで、これを書いている。

熱もないようだし、のどの痛みもずいぶん和らいできている。普通の風邪のようである。やれやれ。