『許されざる者』(創元推理文庫)

主人公が、脳梗塞で倒れて、体にマヒが残る。そういう状態で、主治医から、コールドケースの相談を受ける・・・

 

【「状況を受け入れろ。無駄にややこしくするな。偶然を信じるな。」

これが、この主人公の殺人捜査の黄金の三か条・・・p134

 

しかし、体も心も自由にならず・・・

 

「・・・だからさっさと結果だけを教えてくれ」

「なるほど、よくわかりました。そうですね、あなたの心臓は長年ひどい扱いをうけてきたようで、数値はよくないです。いちばん心配なのは血圧ですね。これは下げないと。いま飲んでいる薬も大事ですが、体重を落として、身体のコンディションを改善させ、今よりずっと平和な生活を心がけてください。ストレスをかけたり、心配したり、怒ったりしてはだめです。これで充分明快ですか」 p276

 

今、半分ほど読んだところだが、主人公が脳に詰まった血栓で半身不随になってしまう、その原因は心臓(心房細動)、その原因は・・・不健康な食事等々。という設定で・・・親近感がわくわけではないが、その時々の体調や気分の変化が気になって本を置くことが出来ない。(因みに、文中に車いすは出てこない)

これに似たものでは、スペインの刑事が、狭心症で興奮したり疲れたりすると体調が悪くなり、薬(ニトロ)を飲むことになる場面が多くでてくるものがあったが、題名は忘れた。

健康不安のない人には、最初テンポが遅すぎるかも。

 

・・・・・・

 

まだ冬のような景色だが、足元を見ると、新芽が芽吹いている。