『大東亜戦争肯定論』読みました。

「解説」を書いている保坂正康氏は、最後に「今の私にとってもさまざまな意味で反面教師だとつぶやき続けるのである」と書いている。・・・ボクとは違うな

 

そうとう古い本であるのに、今回廉価な古書がなかったということを考えても、あまり読まれていないのかも知れない。

 

ボクは、面白く読んだ。自分が70余年生きてくる間には、右へ左へ、ずいぶんグラグラと揺れたのだが、そういうことを思い出しながら、愉しく読ませてもらった。

 

最後に。目次を示そうかとも考えたが、それは止めて、あるページを書き写すことにした。全502pの中のp487。終りに近いところである。

 

【日本の百年にわたる孤軍奮闘は、これを歴史としてふりかえる時、決して無意味ではなかった。無謀ともいえない。西洋列強の植民主義と侵略主義の重囲のなかにあっては、いかなる名将、大政治家といえども他に対策はなかったはずだ。秘密裡ではあったが、当時の政府と軍部の首脳者によって、日支戦争不拡大、対米英戦争回避のあらゆる努力が行われたことは、現在発表されている多くの文献が証明している。だが、罠にかけられ、追い詰められた最後の関頭においては、玉砕を覚悟の決戦にふみきらざるを得なかった。これが日本の運命であった。

 

「日本が立派にやりとげたことは、アジアにおける植民地帝国の19世紀的構造を破壊したことである」

 

百年戦争」をみごとに遂行した日本の犠牲者たちを、だれが「犬死」と笑うことが出来るか!】