『ローマ帝国衰亡史』4

第一冊目が読み終わりました。

 

ボクは、ほとんど読まなかったのですが、『北斗の拳』(パチンコの機械ではない、漫画のほう)の舞台が、ローマの世界のように見えてしまう。

あれは、日本の戦国時代だったと思うのだが、中国と仮定しても、ローマ帝国のある時、と仮定しても、当たらずとも遠からず、というような気がします。

 

個々の、皇帝になる、あるいはそれに近い立場の人物は、人並み優れている。腕力とか頭とか、家柄とか、人格とか・・・。一頭抜きんでている、そして上昇志向は強い。駆け出しのころには気づかないのだが、皇帝に近い立場になると、見えてくる。皇帝にはなってはいけない・・・誰も皇帝にはなりたくない。

しかし、上に行けば、担ぎ上げられて、仕方がないのだが・・・皇帝になったとたんに、100%殺されるのが目前に迫っていることに気づき・・・もう死ぬのが分かっているから自棄になり、目先の快楽に走ることになる。

改革しなければならないことは多い、権力もある。そのことは分かっているのだが、それに手を付けることは、もっと命を縮めることになる。・・・できないのである。

 

やがて、どんどん治安が乱れ、軍人の質は低下し、軍の統制が取れなくなってくる。

そういうある日。北方の蛮族が、ローマ軍が張子の虎であることに気づいて、帝国内に略奪にやってくる・・・それから、遅まきながら、対抗する必要上、軍の改革などが出来るようになる。(しかし、もう遅いかもしれないのだ・・・)

 

この辺りから、第二巻に入る。第二巻の最後の辺りは、キリスト教についてのようである。

第二巻はいよいよ本論のようである。読むのが楽しみ。

クリスマスの時期とキリスト教の所を読むのが、偶然重なったようです。

 

ボクが文章に慣れてきたのか、翻訳者が翻訳に慣れてきたのか、ずいぶん読みやすくなってきましたね。

 

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書いていて、今の自民党、いや、政治家は、この時代に似た地点にいるのかもしれないと思う。おそらく、個人の力量は一頭抜きんでているが・・・(・・・殺されたりはしないかもしれないが)大したことはできない。半分腐ってしまう。