陶淵明詩

久しぶりに、陶淵明の詩をながめた。だいたいどの詩を見ても、分からないのだが。いつもよく分からないままにながめている。

昨夜見ていた詩に、こんな句があった。

 

常恐大化尽  気力不及衰

読み下しは;常に恐る 大化の尽きて 気力衰に及ばざらんことを

 

衰は50歳をいうらしい。これより体力・気力が衰えてゆく。50を過ぎれば長命、届かなければ短命。たしかお釈迦さまに身の回りの世話をする侍者が付いたのが50歳の時である。私も50ぐらいから衰えを自覚し始めた。

大化というのは、宇宙の変化、ここでは人の生命をいうと。

意訳すると、つねに恐れている、50歳になる前に死んでしまうのではないかと、となろうか。

身の回りに、奥さんや妹だけではなく、近所の人を含めて、多くの人が若くして世を去るということを見ての思いであろうか。

ちなみに、陶淵明は63歳で亡くなっている。50歳の頃マラリアにかかり、長い間病気に苦しんだ末のことという。