日本の戦後80年を思う時、恐竜の支配した2億年を思う。
哺乳類は、逼塞し、ネズミか猫ぐらいの大きさから大きくなることは出来なかったらしい。それが、2億年。
まあ。ネズミにはネズミの人生があり、日々の喜怒哀楽もある。これっぱかりも恐竜のことを恨んだりはしたはずはない。視野に入っていたかどうか。
精いっぱい、いま、ここで、生き抜くことを考えていたはずである。
その中で、次どうするか、一秒後を考える、自動的に未来予測をする力が発達し、
(確かモモというファンタジー小説で、カメは3秒後を予知できるのであった。まあそこまでの能力は無いのだが・・・)
暗闇の中でも見える視力を獲得し、そのほかにも
いろんな力を身に付けた。中には、あまり身に付けたくなかったようなものも多かったには違いないが(自分の匂いは気にならないように、そのことでは気づいていないことが大半だろう)。
なにしろ2億年だから。(洞窟で逼塞していれば視力を失ってもおかしくないほどの年月である)
でも、80年も決して短くはない。およそ3世代である。遺伝子レベルでの変化は起こっていないかもしれないが、文化の継承というレベルでは、決定的な変化が起こってもおかしくはない。
後には戻らない。
一秒後を考えて生きてゆく習性を持っているのだから、先を考えるしかないだろう。
そういう時に、恐竜にも変化が起こり、僅かに空白が生じた。2億年の逼塞から、頭をもたげる、変化する兆しであろうか。
まだ、よく分からない。しかし、ずいぶん景色は変わってきたのである。